オペラ座の怪人
2006年 03月 31日

WOWOWにて「オペラ座の怪人」鑑賞。
音楽も映像も美しい。有名な同舞台を忠実に映像化した作品でもあるらしい。
しかし……長〜いMTVを観たような感じ。正直、そんな印象しか残らなかった。
少し前、深夜に映画の「ラ・マンチャの男」(1972年イタリア映画。アーサー・ヒラー監督。ピーター・オトゥール、ソフィア・ローレン主演)を観て、それから帝国劇場の舞台へ足を運んだことがあった。
映画は想像していたよりも遥かに素晴らしかった。
そもそもミュージカルというジャンルと中世ヨーロッパという時代背景が苦手で、なおかつ、昔、映画雑誌などで見た脂っこくて埃っぽいスチール写真の感じが耐えられなかった私としては、まさに目から鱗。生まれついての食わず嫌いを克服したような驚くべき収穫だった。音楽も映像も新鮮でまったく古くない。それになにより、濃すぎて、どうしても子供の頃は受けつけなかったヒロイン・ダルシネア役のソフィア・ローレンの美しいこと! 美意識もまた大人になるものなのだとつくづく思い知った。
映画に衝撃を受けた分、なおさら舞台を観る時には緊張した。松本幸四郎にはもちろん期待していたが、それ以前に日本人が外国人の扮装をして翻訳した歌詞で唄う……私はどうしてもそれが駄目だった。さらに、映画で見直したソフィア・ローレンの役が松たか子というのも不安で仕方なかった(その時、私はまだ松たか子の女優としての華と力量を知らなかったのだ)。
はたして、それらの不安は舞台が始まるや瞬く間に消え去った。翻訳物ミュージカルに対する偏見と拒否感を、その舞台は完全に払拭してくれた。
そんなわけで、「オペラ座の怪人」には少なからず期待していた。
学生の頃に観たブライアン・デパルマ監督の「ファントム・オブ・パラダイス」に強烈な印象を受けたこともあって(「ファントム〜」も「オペラ座の怪人」を下敷きにしていた)、映画の始まりにはわくわくした。
結果として、「オペラの座の怪人」は映像の中のオペラ座から私を一歩も外へ連れ出してくれなかった。閉じた世界の閉じた物語ではある。が、胸を打つ作品というのは、必ず、そこではないどこかへ連れて行ってくれる。それが余韻となって心に残り、いつまでも熟成を続けて心を豊かにしてくれるものなのだ。残念ながらこの映画の印象はエンドロールが終わる前に跡形もなく消えてしまった。
金を湯水のように注いで作ったであろう豪華絢爛なCG映像には、チープなカルトムービーの扱いしかされていない「ファントム・オブ・パラダイス」に溢れていた切なさや哀しみは映っていなかった。
同じ仮面舞踏会の場面でも、スタンリー・キューブリック監督の遺作となった映画「アイズワイド・シャット」の奇妙な空気感は、なぜか脳裏に焼きついて離れない。
オペラ座の怪人は僕にしては珍しく舞台で観たことがあります。
それから映画も観ましたが、物凄く豪華になってはいますが確かに忠実に舞台の雰囲気を再現しているように感じました。映画版の印象に残らない(食い足りない)というのは舞台版にも当てはまると思います。
(僕の場合、結局女はイイ男がいいのか・・・というひがみもあるかも)
余談ですが猪木さんが出演した「スキージャンプペア」をDVDで観ました。ガッツさんのようなチョイ役かと思ってたのですが結構重要な役ですね。試写会で猪木さんが「くっだらね~映画だな」と言ってたのがよく分かりました(笑)。
「オペラ座の怪人」舞台をご覧になったとか。それは劇団四季ですか?
私、四季と宝塚だけはどうしても敷居をまたげなくて・・・(苦笑)。
「スキージャンプペア」ご覧になりましたか。
公式サイトでもリポートしましたが、私、撮影現場に同行してました。
実際には何もないブルーバックの前にもかかわらず、猪木さん、ほとんどNGも出さず演技してました(撮影の時にはシナリオも読んでおらず、まったくストーリーを理解していませんでした。笑)。
そもそもこの出演は、「スキージャンプペア」の作者の方の、たっての願いでした。
「猪木さんに会える一生に一度のチャンスだと思って、無理矢理、シナリオに猪木さんの登場シーンを作っちゃいました」
現場でお会いした際に話を伺うと、そう言って本当に嬉しそうに語ってくれました。30代後半以上のクリエーターには実に猪木ファンが多く、引退後もひっきりなしのメディア出演は、彼らの少年時代からの(個人的)夢の実現のケースが少なくないようです(笑い)。
僕のほうは舞台は全く疎いもんで敷居が高いも何もなくて、知り合いから軽い気持ちで誘われ軽い気持ちで行ってしまいました。
スキージャンプペアのような映画を製作してしまうのもある意味猪木イズムなんですね~。

